意思決定の場において、自分の席を作るということ

正しい取り組みをしているという大前提の上で、その取り組みによって大きな成果や影響を与えるためには、意思決定プロセスの中で自分の意見を反映してもらう必要がある。

そこにはいくつかの方法があり、最も簡単 (実際やろうとすると簡単ではないのだけれど) なものでいうと HIGH OUTPUT MANAGEMENT (自分の感想) の中でも出てくる「ナッジング」と呼ばれるアプローチがある。

しかしやっていることは、単に情報を伝えるというよりは強いことである。これは個人あるいはミーティングを軽くつっついて自分の思う方向に進ませようとするので「ナッジング (突っつき、とか一押し)」と呼ぶことにしよう。
— HIGH OUTPUT MANAGEMENT

例えば、意思決定プロセスに関わっている人に適切にトレードオフなどを共有することで間接的に意思決定プロセスに影響を与えたりというイメージ。

ただしそうはいってもやはり間接的な影響というのは効果が限られている かつ 意思決定プロセスに自分と同じような観点を持つ人物がそもそも不在の場合にはさらに効果は薄くなってしまう。
例えば、経営上やプロダクトの方針などの上位の意思決定の場にエンジニア目線の人物が参加していない中でエンジニア観点の意見を反映させるなど。

そのような場合には、「意思決定プロセスにおいて、新たに自分の席を作る」 ということも非常に重要なことだなとここ数年で思うようになってきた。

ただし多くの場合「私の席作ってください!」と言ったところで急に受け入れてはもらえないので、時間をかけて相手の力学を理解しながら自分がその場に対して Give できること、また自分がいることの必然性を理解してもらう必要があり、まさに 変化を促すということ で書いたような活動を通して自分の席を作っていくしかない。

とんでもない意思決定が降りてきて、「XXX は開発のことをわかっていない」みたいな愚痴を言うのは簡単だけれど、それでは何も状況は好転しないので自分の活動を通してインパクトを出すためにも愚直な活動も大事にしていきたい。